2017年9月2日土曜日

【古典】  こころ彩る徒然草 兼好さんと、お茶をいっぷく [木村耕一氏]

[著書名] こころ彩る徒然草 兼好さんと、お茶をいっぷく 

[著者] 木村耕一氏

[おすすめ度] ★★

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


1つ前の記事とは真逆のテイストですが、この本はポジティブサプライズでした。


誰しも「昔学校で聞いた気がする」程度には知れ渡っていて、教科書を読むことができた子供なら「兼好法師」の名前が自動で出てくる徒然草。

書かれたのは700年以上前で、兼好法師こと吉田兼好(最近は本名の「卜部兼好」が教科書に載っているらしい)が10年の月日をかけて書き込み、なんと300年以上経った江戸時代に世に広まった日本三大随筆の一つです。


まあ、ここまでは知識として知っていただけで、正直歴史マニアを自負する私でも中身には大して興味なかった古典です。


しかし、今回縁あってこの本を読んでみて、少し感動すら覚えましたのでご紹介します。


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この本は徒然草を「意訳」し、カラフルで綺麗な絵を挟みながら、大きくやさしい文字でエッセンスを紹介しています

徒然草は今でいうブログに似ているかもしれません。(まあ随筆ですからね)


つまり700年前にも物を思い考え言葉にすることが好きな人がいたわけですが、驚くべきはその本質が今でも一切色あせることなく響くのです


・勝負に勝つ秘訣は「勝とうと思わないこと」

・世間に語り伝えられていることは、世間とはつまらないものなのか、ほぼ皆ウソである

・酒は百薬の長とか言うが、全ての病は酒から起こる気がする


など、現代の新書顔負けの考えが詰まっています。


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何より、この随筆の核は「死」です。


人の一生がどれだけ一瞬で、儚いものか。


どれだけ読んでも聞いても忘れかけてしまう「人生の儚さ」を、何度も何度も語りかけてくれます


700年の時を超えようが、これから先どれだけ月日を積み重ねようが、人生とは本当に一瞬の出来事なのかもしれません。


時の試練を超えて読まれ続ける古典。

その真骨頂が詰まった1冊だと気づかされました。



※詳細は画像より



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著者:ひさなお

 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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